具現武器(トランサーウエポン)

魔物が存在する世界の中で、身を守るために常に武器を携帯するのが当たり前の世界なのだが、常に携帯しているのは邪魔だし面倒だという、実に物臭かつ現実的な理由で考案され、世間に普及されている変形収納可能な武器。
ジャナル達学生は校章のバッジがそれになっており、握り締めて起動を念じると各々の武器に変形する。

原理は、バッジに埋め込まれた特殊魔法石が武器情報を記憶しており、持ち主の必要に応じてその情報を召喚して具現化するというのが大まかなシステムであり、持ち主の手から離れると、数秒で元のバッジに戻る(飛び道具は例外)。

学生の場合は、4年生から個人の具現武器を持つことが許され、使用する武器の登録・変更に関しては必ず学校側の許可が必要である。
また、作中では全く守られていないが、授業と戦闘以外の具現武器の使用は基本的に禁止されている(あくまで私闘や犯罪に使うなという意味であり、回復魔法等を使う際に魔術師が杖を呼び出す等においては問題ない)。

忙しい人向けの要約:武器に変形するバッジ。

 

ジークフリード初期型 メーカー:ジークフリード社

 ジャナル愛用の片刃の剣。刀身は黒。
 強敵に対してものすごい切れ味を発揮する反面、雑魚相手にはナマクラ以下になる仕様の剣。使い勝手が難しいので誰も使いたがらないが、ジャナル曰く「名前がかっこいいし、初期型なんてレアだから尚更じゃん」という理由で使っている。
 尚、ここでいう敵の「強さ」は使い手の判断と思い込みが基準によるものなので、実際に剣を交えてみると全然違う事などザラである。故に本当に実用性が低い。

ピースオブフォース メーカー:リシュリア・ワークス社

  アリーシャの具現武器。本人の胸の高さまである杖。
持ち主の魔力を安定させる働きのある、スタンダードな武器。重量はあまりないが、結構頑丈な作りをしている。というより、持ち主のアリーシャの使い方が乱暴すぎるため、本人も強度重視で武器を選んでいる。
 元々、魔術を行使する際の媒体用の物なので打撃攻撃にはあまり向かないが、アリーシャはこれを使ってしょっちゅう相手をボコボコにする。

ヤミバライ  メーカー:ライライ工房

 イオの具現武器。刀身から柄まですべて銀色のエペに似た剣。
 持ち主の魔力を反応させる事によって強度と破壊力を増すことが可能な魔法剣。元々魔除け用の銀で精製された聖職者ご愛用の剣のため、アンデッド系にも強い。使い手本人は聖職者でもなんでもないが。
 斬るというより突く為の剣のため、間違っても鍔競り合いに持ち込んではいけない。刀身が細いので当たり負けしやすい上、最悪根元からパッキリ折れることも。

デュエルナイト  メーカー:ルイ社

 ヨハンの具現武器。剣というより巨大な矛のような鈍器に近い武器。刃の断面図は十字の形をしている。
 重量がある分、攻撃力が高いが、その重さゆえによほどの腕力がないと振り回すことも難しいが、ヨハン本人は片手で悠々と振り回している。どう考えてもスピードが落ちるはずなのに、彼にとってはそんなハンデは無いに等しい。

ルナティカルスレイ メーカー:帝都アルテナ堂

 トム先生の具現武器。1メートル弱ある三日月刀。
 持ち主の精神力を吸収して威力を増すブースター機能搭載。使用時は刃からエネルギーが発光する。
 ちなみにトム先生は職業上、大体の武器は問題なく使いこなせる。

ビリーブレイブ メーカー:ルイ社

 ディルフの具現武器。刃が伸縮自在の片刃の長剣。
 刃は持ち主の意のままに長さを変えられる為、相手との間合いに応じて使い分ける事ができる万能剣。
 普通は、敵を自分の有利な間合いに誘い込んでさっくりと攻撃するのが本来の使い方なのだが、ディルフ本人は「自分の成長に合わせて剣のサイズを新調しなくて済む」としか思っていないようで、いつも刃を自分の胸くらいの高さまで伸ばして突撃してくる。

呪詛蛇(じゅそへび) メーカー:ゲンブカンパニー社

 カーラの具現武器。形の違う2対の小太刀。ちなみに2本で1つの武器としてカウントされている。
 柄の内部に魔法石が仕込まれており、握って切りつける事によって斬り付けた部分の神経を麻痺させたり狂わせたりする結構危険な武器。男子との腕力のハンデを克服する為に手数勝負でチョイスされたが、元々狩猟用の武器の為、対人戦ではやや不向き。

ジャスティスト メーカー:ヤードカンパニー社

 フォードの具現武器。長い刃と柄が特徴的な武器。刃に魔除けの紋が刻印されている。
 相手の殺意や魔族の邪気を感知し、それが強ければ強いほど威力を発揮する。ジャナルのジークフリードと違い、ナマクラ以下になる事がないため、汎用性は高い。
 欠点は武器のサイズがでかすぎて、室内など狭い所では使えない。


具現武器以外の武器

カニスが授業で作った武器など、上に当てはまらないものなど。

サンダーブレード

 カニスが課題で作ったものの、後にクラスメイトにパクられて悪用されてしまった不遇の剣。
 雷をつかさどる魔法剣で、雷を落したりと遠距離攻撃が可能。また、刃に雷の力を通して攻撃する事も可能な万能型魔法剣。意外にも、落雷の一つ一つはそれほど威力が高くなく、直撃を何発も食らわない限りは致命傷にはならない。

ギミックトランサー

 対人戦訓練用の具現武器のギミック装置。大きめのカプセルの中に校章バッジを入れることによって、具現武器のギミックへ変形する。ギミックトランサー以外のものに強く触れるとゴムのようにグニャリとつぶれる安全設計。一応ギミックなので元の武器の特性(ジークフリードの強敵に対して切れ味が増すなど)は受け継いでいるものの、かなり弱体化している。
 あくまで訓練用のものなので、間違っても実戦で使ってはいけない。ちなみにこれが考案されたのは去年の事で、学園教育総会の顧問錬金術師の手によって生み出されたものである。

参式リボルバー

 カニスが課題で作った武器。弾が最大3発まで装填できる回転式の拳銃。
 剣と魔法が主流名国が舞台の為、銃火器が全く発展せず、おまけに弾丸造るのにもコストがかかる為にあまり流通されていない。
 魔力がなくても扱える・改良すれば殺傷力が高くなり、剣よりも強力な武器になるかもしれないという一部の武器業界から期待されている為、銃全般を次世代武器と呼ばれる事もある。一般人にとってはどうでもいいっぽいが。

マテリアルアーツ

 学園教育総会顧問錬金術師・ルルエルが製作した武器。普段は腕輪の形をしているが、自在に形を変形させる事ができる金属で出来ており、剣・盾など、持ち主の意思でその形状を変化させる事ができる。
 プロトタイプだが、そこいらの武器と強度は変わらない。


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